ごきげんよう、吸血鬼と人間のハイブリッドレディ 九条林檎だ。
もてなしにはいつだって心のこもった、少しばかり上等な品々が必要だな。
別荘の洋館に招待した貴様を、刈り揃えられた低木に囲まれた庭で仄かに色付く花と共にこのりんごジュースでもてなすような、そういう気持ちで紅館と名付けさせてもらった。
りんごの紅、もちろん我の衣服の紅でもある、ワントーン落ち着いた気品ある赤の館だ。その味は酸味の少なく、奥深い甘みと果実らしいシンプルな香りを感じる上品なもの。柔らかな黄色を呈したそれは見た目にも実に涼やかだな。
氷をたくさんに入れて冷やしても美味いのはもちろん、温めても美味く、シナモンや紅茶でのアレンジも合う逸品だ。
仕事・学業の休憩、午後のおやつの供、一日頑張った自分への褒美に、是非ともこの我とのひとときを過ごしてくれ。